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初期局面
 
橙色の駒は美濃囲いを構成する駒

美濃囲いの由来と歴史

名前の由来(諸説あり)
「美濃囲い」という名称の由来には複数の説があります。享保2年(1717年)刊の棋書『将棊図彙考鑑』には「後手の駒立はみのかこいというなり。松本入道紹尊(美濃の人)きわめてこの駒立を好むにより…」との記述があり、美濃国(現在の岐阜県)出身の棋士・松本入道紹尊が好んで用いたことが由来とする説が有力です。他に「美濃の音通和尚が始めた」という説、また金銀三枚で囲む形から「三布(みの)囲い」が転じたという説もあります。

最古の棋譜:1641年(江戸時代初期)
美濃囲いが指された最古の将棋として、1641年に指されたとされる萩野真甫対初代伊藤宗看の右香落戦の棋譜が残っています。1695年刊行の『近来象戯記大全』に収録されており、下手の萩野が美濃囲いを採用しています。さらに1707年刊行の赤縣敦菴著『象戯綱目』「平手定跡四間飛車」には美濃囲いの形が掲載され、「これは真甫の将棋である」と解説されています。

定跡書への記載:1717〜1821年
1717年の『象戯図彙考鑑』には「定跡駒組美濃囲」として定跡が記されており、1700年代初頭にはすでに「定跡」として整備されていました。ただし昭和初期までは囲いとしての評価は高くなく、プロ棋界でも一般的ではありませんでした。

近代の再評価:大野源一九段
1950年頃以降、大野源一九段ら振り飛車党の活躍により美濃囲いは再評価されていきました。大野九段は1954年の自戦記で、「美濃囲いは他の囲いに比べて遥かに堅固であり、左翼を突破されてもすぐには玉に響かない。また駒を捌きやすい自身の棋風に相応しい」と語っており、振り飛車+美濃囲いの強さを体系的に示しました。

現代:振り飛車の基本として定着
美濃囲いは居飛車の矢倉囲いと並ぶ将棋の代表的な囲いとして広く認知されています。高美濃・銀冠・穴熊など発展形も豊富で、振り飛車を指す際のスタート地点として現代プロ・アマ問わず幅広く使われています。

📚 出典・参考
・Wikipedia「美濃囲い
・東公平「甦る江戸将棋 第18回 看壽の四枚落ちと美濃囲い」(『近代将棋』2006年4月号)
・赤縣敦菴『象戯綱目』(1707年)、原喜鶴『将棊図彙考鑑』(1717年)
・日本将棋連盟公式コラム「初級者はまずこの囲いを覚えよう!美濃囲いの組み方と特徴とは?」(2017年)
・国立国会図書館レファレンス協同データベース「将棋の戦法「美濃囲い」の由来は何か

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復習モード

基本手順の通りに駒を動かしてみましょう。駒をタップ(クリック)して選び、移動先をタップしてください。

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