基本のスタイル
発案型の人にとって、AIは「一緒に考える相手」です。何をするか決める前に話しかけ、会話を重ねながら全体像を作っていきます。任せる範囲は広いのに、任せきりにはならず、常に対話が続いています。
話し方は人に向けるのと同じです。「どう思う?」「それいいね、じゃあ」と、会話がそのまま作業になっていきます。一人で考えるより、話しながらのほうが考えが進むタイプです。
その結果、最初に想像していたものとは違う場所に着地することがよくあります。それはずれではなく、会話の中で良い方向に変わった結果であることが多いです。
強み
- 発想が一番広がる — 会話が長く、距離も近いので、一人では出てこない方向に進めます。
- 行き詰まらない — 迷ったら話しかければいいので、手が止まる時間が短くて済みます。
- 納得しながら進める — 自分の言葉で返しながら進むので、出来上がったものへの納得感があります。
つまずきやすい場面
- 時間がかかる — 会話が楽しいぶん、気づけば予定の倍の時間が過ぎていることがあります。
- 最初の枠に乗ってしまう — AIから入るので、最初に出た枠組みの中で会話が進みがちです。
- 話した内容が残らない — 会話で決まったことを書き残していないと、あとで再現できなくなります。
仕事での活かし方
発案型がいちばん強いのは、答えのない問いを扱う仕事です。新しい企画、方針づくり、言葉の設計。「そもそも何をやるべきか」から考える場面で力を発揮します。
意識して変えるとよいのは、会話の終わりを決めておくことです。「今日は方向性が決まればOK」と最初に置いておくと、広げたあとに着地できます。会話のログから決まったことだけを3行で書き出す習慣も効きます。
向いている役回りは、企画の立ち上げ、コンセプトづくり、ワークショップの設計。逆に、決まった手順を速く回す作業では、他のタイプに任せたほうが早いことがあります。
学びと暮らしでの使い方
勉強では、分かるまで聞き返せる強みが出ます。納得するまで続けられるので、理解が深く残ります。
暮らしでは、迷いごとの相談、家族の計画、将来の話など、答えが1つに決まらないものが得意です。話しながら考えが整理されていきます。
このタイプに合うプロンプトの型
会話に入る前に、着地点を決めておく型です。
これから〜を一緒に作ります。 いきなり完成形は出さないでください。 まず方向性の案を3つ、1行ずつ出してください。 私が1つ選んだら、次の段階に進みます。
会話が広がりやすいぶん、「3つ→1つ選ぶ」で区切りを作ると、時間が読めるようになります。
このタイプの人と一緒に仕事をするときは
- 壁打ち相手として頼ると、力を出します。 答えを求めるより、一緒に考える形が合っています。
- 決まったことを書き留める役がいると助かります。 会話が中心なので、記録が弱点になりがちです。
- 時間を区切ってあげてください。 「30分で方向だけ決めよう」と言うとまとまります。
- 否定から入らないほうが進みます。 案を潰すより、別の案を足すほうが会話が回ります。
相性
- ◎ PCSB 推敲型 — テンポと距離感が同じで、範囲と順番が正反対。あなたが広げて、相手が細部を締める組み合わせです。
- ○ POSB 自走型 — 範囲と順番が補い合い、距離感も近い相手。テンポの違いだけ、どこかで合わせる必要があります。
- ○ PCST 精査型 — 補い合う関係で、対話のテンポも同じ。AIへの距離感が違うので、そこは割り切ると組みやすいです。
- △ WOAT 始動型 — 任せ方と着手の順番が似ていて役割が重なります。テンポと温度が逆なので、相手は「もう決めたい」、あなたは「まだ話したい」となりがちです。
似ているタイプとの違い
- 深耕型(PCAB) — 着手の順番とAIへの距離は同じ。違うのは任せる範囲で、深耕型は必要な部分だけを切り出し、判断は自分の手元に残します。
- 打診型(WOAB) — 任せる範囲も距離も同じ。違うのはやり取りの回数で、打診型は一度で受け取って、あとは自分で直します。
- 議論型(WCSB) — 任せ方は同じ。違うのは着手の順番で、議論型は自分の考えを固めてから渡します。
- 操縦型(WCAT) — 動き出しの速さは同じ。違うのはAIとの距離で、操縦型は用件だけを淡々と伝えます。
うまくいかないときに、試せる5つ
- やり取りを始める前に「何が決まったら終わりか」を一行書いておく。
- AIを開く前に、自分の考えを一行だけメモしてみる。
- 会話が終わったら、決まったことを3行だけ書き出しておく。
- やり取りの上限を決めてみる(例:30分で区切る)。
- 今週1回だけ、条件を全部先に出して「1回で完成形を」と頼んでみる。

