「金」と「銀」を二度と間違えない
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将棋を覚えたばかりの人が最初に引っかかるのが、金将と銀将の区別です。
飛車と角は縦横と斜めなので混ざりません。歩と香車も、1マスか何マスかの違いなので迷いません。ところが金と銀は、どちらも1マスずつ動く駒で、動ける方向が5つと6つ。似ているのに違う、という一番覚えにくい関係にあります。
金と銀を同じ位置に置き、それぞれ動けるマスを塗りました
まず違いを1文で
金は真横と真後ろに行けて、斜め後ろに行けない。銀は斜め後ろに行けて、真横と真後ろに行けない。
これがすべてです。両方とも前と斜め前には行けるので、違いは後ろ側だけにあります。
| 方向 | 金 | 銀 |
|---|---|---|
| 前 | ○ | ○ |
| 斜め前(左右) | ○ | ○ |
| 真横(左右) | ○ | ✕ |
| 斜め後ろ(左右) | ✕ | ○ |
| 真後ろ | ○ | ✕ |
金は6方向、銀は5方向。前まわりは同じで、後ろ側が逆になっています。
1方向ずつ動かして確かめます。「次へ」で進みます
金
銀
形で覚える
方向を丸暗記しようとすると忘れます。の形を絵として覚えるほうが定着します。
金は逆さまの家の形。 上の3マスが横一列に並び、そこから真横2つと真下1つ。輪郭を描くと、上が広くて下が細い形になります。真下に1つ突き出ているのが特徴です。
銀は上向きの矢印、あるいは人が両手両足を広げた形。 上の3マスに加えて、斜め下が2つ。真下と真横が抜けているので、下の中央に穴が空きます。
駒を選ぶと、動けるマスが塗られます。塗られた形を見比べてください
覚え方はいくつも流通しています。銀を「アメンボ」、金を「卓球のラケット」に見立てるものなどです。自分にとってしっくりくるものを1つ選んでください。大事なのは、方向を数えるのではなく形を思い出せるようにすることです。
なぜこの違いがあるのか
役割の違いから覚えるという手もあります。
金は守りの駒です。 真後ろに下がれるので、一度守りに就いた金は自陣で粘り強く働きます。斜め後ろに行けないぶん、横に並んだ金と金は互いを支え合えます。の中心に金が置かれるのはこのためです。
銀は攻めの駒です。 斜め後ろに引けるので、前線に出ていった銀は用が済んだら斜めに戻ってこられます。真横に動けないのは弱点ですが、進退の自由がきくぶん攻めに使いやすくなります。
「守りの金、攻めの銀」 という覚え方は、動きと役割が対応しているので忘れにくいはずです。
成るとどうなるか
ここでもう一つ大事な事実があります。
銀はと「」になり、動きが金と同じになります。 つまり斜め後ろに引けなくなります。
成れば強くなると思いがちですが、銀に関してはそう単純ではありません。前に出る力は上がっても、退路がなくなるからです。相手陣で成銀になった駒が取り残される、というのは実戦でよく起こります。
だから銀は、あえて成らないほうがいい場面があります。で「▲3二銀」といった表記を見かけるのは、この理由です。
金は成りません。すでに成駒と同じ強さだからです。歩・香・桂・銀は成るとすべて金と同じ動きになるので、金は将棋の駒の中で一つの基準になっています。
間違えやすい場面
実戦で混同が起きるのは、次のような場面です。
囲いの中で金と銀が隣り合っているとき — やでは金と銀が並びます。どちらが横に動けるかを間違えると、玉が逃げられると思っていた場所が塞がっていた、ということが起こります。
相手の駒の利きを読むとき — 自分の駒の動きは覚えていても、相手の銀の利きを金と勘違いして、取られないと思った場所に駒を置いてしまうパターンです。
成銀を銀のまま数えてしまうとき — 成った瞬間に斜め後ろの利きは消えています。
確認テスト
まず1手ずつ動かしてみます。駒を選んで、動かしたいマスをクリックしてください
金
銀
数えるのではなく、形を見て一瞬で判断できるようになれば合格です。
まとめ
- 金は真横と真後ろに行ける。斜め後ろには行けない
- 銀は斜め後ろに行ける。真横と真後ろには行けない
- 前と斜め前は共通。違いは後ろ側だけ
- 金は守りの駒、銀は攻めの駒。動きと役割が対応している
- 銀は成ると金と同じ動きになり、斜め後ろに引けなくなる。だから成らないほうがいい場面がある