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将棋の1局は、どう始まってどう終わるのか

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将棋を覚えようとすると、まず駒の動かし方から始めたくなります。けれど、その前に1局がどう始まって、どう終わるのかを知っておくと、あとで覚える細かい決まりが、どの場面の話なのかがわかりやすくなります。

この記事では、盤に駒を並べるところから、勝ち負けが決まって対局が終わるところまでを、順番に見ていきます。

1局は、こう進みます

流れだけを先に書くと、次の5つです。

  1. 盤に駒を並べる
  2. 先手と後手を決める
  3. 先手から、交互に1手ずつ指す
  4. 相手の玉を「詰み」にしたほうが勝ち
  5. 詰みになる前に、負けを認めて「投了」することも多い

ここから、それぞれの中身をひとつずつ見ていきます。

盤と駒を並べる

将棋の駒は8種類あり、自分と相手がそれぞれ20枚ずつ、合わせて40枚を使います。盤のマス目は縦横9つずつの81マスで、縦の列を「筋」、横の列を「段」と呼びます(数え方は棋譜の読み方入門でくわしく紹介しています)。

並べ方は下の盤のとおりです。日本将棋連盟の「将棋の基礎知識」では、「飛車は右、角は左」「下段は内側から金・銀・桂・香」と覚える方法が紹介されています。自分からいちばん近い段の真ん中に玉を置き、その両隣に金、外側へ向かって銀・桂・香と並べます。その1段上の右に飛車、左に角。さらにその上の段に、歩を9枚、横一列に並べます。相手も向こう側に、同じように並べます。

平手の初期配置。手前が先手、向こう側が後手です

駒の名前と動きは、次に読む駒の動かし方と成りで、盤を動かしながら確認できます。この段階では、どこに何を置くかがわかれば十分です。

先手と後手を決める

最初に指す側を先手、2番目に指す側を後手といいます。お互いにハンデなしで指す普通の将棋を「平手(ひらて)」といい、平手では「(ふりごま)」という方法で先手と後手を決めます。

日本将棋連盟の説明によると、振り駒のやり方はこうです。片方の歩を5枚(または3枚)取って、盤の上に振ります。表の「歩」が多ければ振ったほうが先手、裏の「と」が多ければ振ったほうが後手です。

実力に差があるときは、強いほうが駒を減らして指すという指し方もあります。駒落ちでは、駒を減らしたほう()から必ず指し始めます。くわしくは駒落ちで、まず一勝するで紹介しています。

交互に1手ずつ指す

先手と後手が決まったら、先手から指し始めます。自分の番に指せるのは1手だけで、指したら相手の番です。これを、対局が終わるまで交互にくり返します。

1手でできるのは、盤の上の自分の駒を1つ動かすか、取った相手の駒を盤に置くかのどちらかです。相手の駒があるマスに進むと、その駒を取れます。取った駒はになり、自分の番に盤へ置いて使えます。これを「打つ」といいます。

最初の4手を、先手・後手の順に動かします。「次へ」で1手ずつ進みます

相手の番なのに自分が続けて指してしまうと、「二手指し」という反則になります。反則については知らずに負けないために、将棋の反則を覚えるにまとめています。

王手と、詰み

将棋は、最終的に相手の玉を取ったほうが勝ちです。ただし、実際に玉を取るところまでは指しません。

次に相手の玉を取ろうとする手を「王手」といいます。王手をかけられたほうは、玉を逃がす、王手をかけている駒を取る、などの方法で王手を防がなければなりません。飛車・角・香車による王手なら、あいだに持ち駒を打ってさえぎることもできます。このように王手を防ぐ駒を「」といいます。

相手が何を指しても、次に玉を取られてしまう状態を「」といいます。詰みは、防ぎようのない王手ともいえます。詰みになった時点で、その対局は終わりです。

塗られているのは、飛車と金がそれぞれ動けるマスです。枠のついたマスには相手の駒があり、取ることができます

王手。飛車が玉まで届いています。玉は、飛車の通り道から外れたマスへ逃げられます
詰み。玉はどこへ逃げても金に取られ、金を取っても歩に取り返されます

なお、決着がつかずに引き分けになる「」「持将棋」というものもあります。日本将棋連盟の説明では、初心者同士の対戦で現れることはまずないとされているので、はじめは気にしなくてかまいません。

「負けました」— 投了で終わる

実際の対局は、詰みまで指さずに終わることがよくあります。日本将棋連盟の説明によると、プロやアマ有段者の対局では、片方が負けを悟った場合、詰む前に「(とうりょう)」をするのが普通です。

投了の意思は、「負けました」などと声に出すか、頭を下げて駒台に手を置くことで示します。

対局のはじめと終わりの挨拶など、人と指すときの作法は、対局の前に知っておきたい、将棋のマナーにまとめています。

対局が終わったあと

対局が終わったあとに、その一局を相手と振り返ることがあります。これをといいます。感想戦がどのように行われていて、なぜ行うのかは、将棋のマナーの記事で紹介しています。

まとめ

  • 駒は8種類で、自分と相手が20枚ずつ使う。「飛車は右、角は左」「下段は内側から金・銀・桂・香」
  • 平手では振り駒で先手と後手を決める。駒落ちでは上手から指し始める
  • 自分の番に指せるのは1手だけ。駒を動かすか、持ち駒を打つ
  • 相手が何を指しても次に玉を取られる状態が「詰み」。詰みになったら対局は終わる
  • 詰む前に「負けました」と投了して終わることも多い

参考